エコキュートの「深夜のみ」の意義

この冬場の節電協力時間は朝９時～夜９時です。

特に夕方の６時以降は、各家庭の使用電力が多くなります。

出来るだけ夕方から夜９時までの無駄な電気は省きたいものです。

「エコキュートは、昼間は動きません。夜の皆が寝静まった時間に主に動きます。」「但し、お湯の使用状況によっては、お昼間動く事もあります。」

今、エコキュートが節電に寄与でき、省エネであるという事を強く訴えるのであれば、１１時～朝の７時の間の沸き上げ能力の一層の向上と工夫が必要ではないでしょうか。

殆どのご家庭が、この寒い冬の気温と水温の為、夕方～夜のリビングタイムで、ヒートポンプ室外機が回りっ放しでは困りますよね。

以前のエコキュートは、どのメーカーも、「深夜のみ」という、１１時～７時の間にのみ室外機が稼働してお湯を沸き上げるモードと、ご使用状況を学習して、御昼間の沸き上げはあるにしても一番省エネモードを選択してくれる、「おまかせ」や「おまかせ節約」（少なめ）等、リモコンから選択する事が出来ました。

一度「深夜のみ」を選択すると、次に変更する迄、御昼間は絶対に沸き上げません。

「深夜のみ」の内容は、家族数やお湯使用量、時間帯によらず、一応にタンク湯温をかなり高温に沸かすものでした。

要するに、エコキュートの良さである「お湯使用量を学習する」機能が作用しないが、お得な深夜以外の運転がないので、好んで選ばれる方も多いのが実情でした。

この場合、少人数ならいいのですが、家族数やお湯の使い方の激しいお家ではお湯切れに注意して頂かねばならないというジレンマがあります。

使用湯量に限りがあるこのモードは、当然少人数のお家ほどそのリスクがないのですが、悲しい事に、その様なお家ですと、昼間沸き上げる「おまかせ」の方が、タンク湯温を高温に沸かす必要が無い為返って省エネになるのです。得だと思われる「深夜のみ」の運転より、昼間沸き上げる事のある「おまかせ」の方がいいという結果になるのです。

家族数が多いと、湯切れで、少ないと返って電気代（お湯に掛かる）が高くなる使い勝手の悪いモードが「深夜のみ」でした。

その為か、最近の機種は、次第に、その「深夜のみ」のモードが無くなってきています。

＊因みに、現在の機種ではダイキンもパナソニックも、昼間の沸き上げを停止するには、毎日、手動でリモコンを操作しないといけないのです。毎日ですよ。

私は、電力不足で節電が叫ばれる中、「深夜」だけしか動かないという選択を復活させ、更に能力を向上させて欲しいと思っています。

お客様の気持ちとしては、まさに節電の必要性が高いこの冬、多少電気代が増えたとしても、夕方～夜の沸き上げを完全に停止できる方を選択されるでしょう。

もっと堂々とエコキュートを使えるじゃないですか。

そして、もし叶うのなら、深夜で沸かす沸き上げ温度をもう少し上げる設定ができないかと思います。（使用可能湯量を増やして欲しいと云う事です。）

☆お二人暮し、パナソニック３７０Ｌエコキュート昨年６月２８日設置のお客様の例を掲載します。

お客様は、毎日お湯使用量が３７０Ｌ（追炊き換算分も入れて）です。

「おまかせ」モードにしてお使いでしたが、御夫婦の入浴が終了しても、尚、夜９時頃から沸き上げる事が納得いかず、相談がありました。

（ヒートポンプ室外機の沸き上げ時間を確認しますと、１１時～７時の間に、２時間、その他で１時間でした。）

「深夜のみ」設定が、今の機種では、存在しない為、申し訳ないのですが、毎日、リモコンで「昼停止」ボタンの操作をして下さっています。

数日後、沸き上げ状況を見ました。

２月１日、１月３１日、３０日の３日間、毎日１１時～７時の内３時間、沸き上げ動作をしています。

タンク内温度は、７３℃～７４℃です。

このお客様は、節約志向がとても強く、毎日ご面倒でも、この「昼停止」の操作を行って下さっています。

節電に協力しなくてはいけないから、大丈夫よと言って下さっています。

メーカーさん、考えて下さい。

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